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放射性物質汚染対処特別措置法の処分基準に従い、土壌層や不透水性土壌層を敷設しながら埋立を行います。特に、廃棄物の飛散や雨水等の接触により、放射性物質が溶出しないよう対策を講じます。
双葉郡8町村を優先して、立地町や広域処理に協力していただいている市町村に配慮した搬出を実施します。
埋立処分の流れ
廃棄物の埋立処分
- 廃棄物は収納容器のまま土壌や不透水性土壌を敷設しながら埋め立てます。
- 埋立作業中の降雨に対しては、廃棄物表面をキャッピングシートで覆い、廃棄物と雨水との接触を抑制し、浸出水の発生や放射性セシウムの溶出を低減します。
- 廃棄物に含まれる保有水や廃棄物層に浸入した雨水は、土壌層を通過させた後、排除し、浸出水処理施設に送水します。
- 埋立完了後は、廃棄物層の上層に不透水性土壌層及び最終覆土等を敷設して雨水の浸透を抑制し、廃棄物層に雨水が浸入しないようにします。
▼埋立作業図
※ボタンをクリックいただくと、埋立初期、埋立完了後のイメージをご欄いただけます。
上流側区画にはセメント固型化した廃棄物を、また、下流側区画にはセメント固型化しない廃棄物を埋め立てます。
最終覆土を行った埋立完了後の状態です。埋立完了後も国が責任を持って浸出水の処理やモニタリング等を実施します。
埋立廃棄物の収納容器について
地盤改良用収納容器
放射性セシウムが溶出しにくい廃棄物(主灰、不燃物等)は、地盤改良用収納容器に封入し、下流側区画に埋め立てます。通常の収納容器と異なり、封入する廃棄物の締め固めが行えるため、より安定的な埋立層を形成することができます。
地盤改良用収納容器(例)
角型収納容器
放射性セシウムが比較的溶出しやすい廃棄物(飛灰等)は、セメント固型化して溶出を抑制した上で、角型収納容器に封入し、上流側区画に埋め立てます。
角型収納容器(例)
浸出水の処理
埋立地から発生する浸出水は、浸出水処理施設において、凝集、沈殿、ろ過などの処理を行い、有機物や重金属等を除去します。これら一連の処理を行った後、一旦、処理水貯留槽に貯留して、放射性セシウムの濃度を測定し、その結果が基準値 をみたすことを確認した後に放流します。
なお、基準を超える放射性セシウムが確認された場合は、ゼオライト吸着塔で放射性セシウムを取り除いた後、再度、放射性セシウム濃度を測定し、基準値(※)をみたすことを確認してから放流します。
※セシウム134とセシウム137の放射能濃度をそれぞれ60Bq/Lと90Bq/Lで除した値の和が1を上回らないこと。
埋立完了後の管理
埋立完了後も国が責任を持って管理します。埋立期間中と同様に、浸出水の処理や施設の点検・保守を継続し、安全性を確保します。また、地下水や浸出水処理施設からの処理水の水質、敷地境界での空間線量率などについても、継続的にモニタリングを行います。
▼点検・保守を実施する主要な設備
コンクリート堰堤
土堰堤
洪水調整池
遮水工
浸出水調整槽
浸出水処理施設
遮水工の構造、漏水検知システムの概要
埋立地からの浸出水が地盤へ浸透することを防止する遮水工は、全面(底部及び法面)二重遮水シート構造となっています。遮水シートの損傷を防止するため、遮水シートの上下にそれぞれ保護材を敷設し、また、底部の遮水シートは損傷による浸出水の漏出を検知できる漏水検知システムを導入した構造となっています。
▼遮水工の構造(イメージ)
浸出水処理施設の概要
浸出水処理施設では処分場からの浸出水に含まれる重金属等を処理する設備のほか、放射性セシウムを除去するゼオライト吸着塔を整備しました。
浸出水処理施設処理フロー
各処理の工程にオンマウスで説明が表示されます。
- 調整槽・原水槽
- 処理水量の調整、腐敗防止
- 沈殿槽
- 有機物、窒素を除去
- 硝化槽・脱窒槽・再曝気槽
- 有機物、窒素を除去
- 凝集沈殿処理
- 金属イオン等の有害物質を除去
- 砂ろ過塔
- 微細物質を除去
- 活性炭吸着塔
- 臭い、色を除去
- ゼオライト吸着塔
- 放射性セシウムを除去
- 消毒槽・放流槽
- 雑菌を除去
- 処理水貯留槽(放射能測定)
- 放射性セシウム濃度等の測定、放流水量の調整
※セシウム134とセシウム137の放射能濃度をそれぞれの60ベクレル/kgと90ベクレル/kgで除した和が1を上回らないこと。