指定廃棄物について

放射性物質に汚染された廃棄物の発生経緯

東京電力福島第一原子力発電所の事故によって大気中に放出された放射性物質は、風にのって広い地域に移動・拡散し、雨などにより地表や建物、樹木などに降下しました。これが、私たちの日常生活の中で排出されるごみの焼却灰、浄水発生土、下水汚泥、稲わらやたい肥などに付着し、放射性物質により汚染された廃棄物が発生しました。
これらの汚染された廃棄物のほとんどのものは放射能濃度が低く、一般の廃棄物と同様の方法で安全に処理できます。一定濃度(1キログラム当たり8,000ベクレル)を超え、環境大臣が指定したものは、指定廃棄物として、国の責任のもと、適切な方法で処理することとなりました。

主な指定廃棄物の種類

指定廃棄物は、発生箇所などにおいて一時保管されていますが、これは緊急的な措置であり、短期的な安全性は確保されているものの、長期的な安全性を確保するための対策が必要です。

焼却灰

農林業系副産物(稲わら)

農林業系副産物(たい肥)

浄水発生土
浄水施設で河川水などをろ過することにより取り除いた砂などを脱水したもの

下水汚泥
下水処理施設で下水を処理する工程で発生する泥

課題は何か

指定廃棄物の処理方法

安全に処理を実施するため、放射性物質汚染対処特措法において、安全確保のため濃度によって廃棄物の処理基準が決められています。廃棄物は、焼却灰、汚泥、草木類などさまざまですが、焼却処理などを経て、最終的には放射能の濃度に応じて、適切な方法で安全に処理することができます。

  • ※1:放射性物質汚染対処特措法で安全確保のための基準(焼却灰のセメント固型化など)が決まっています。
  • ※2:国が新たに長期管理施設を設置する場合はコンクリート構造の堅固な施設を設置します。
  • ※3:公共の水域及び地下水と廃棄物が接触しない構造とします。また、福島県では中間貯蔵施設に保管されます。

この処理の基準は、原子力安全委員会や放射線審議会などの諮問・答申を経て、原子炉等規制法などと同様に従来からの安全の考え方に基づき策定されたものです。

指定廃棄物の数量(平成28年3月31日時点)

数量は以下の通り。

都道
府県
焼却灰 浄水発生土
(上水)
浄水発生土
(工水)
下水汚泥
※焼却灰含む
農林業系副産物
(稲わらなど)
その他 合計
焼却灰
(一般)
焼却灰
(産廃)
数量(t) 数量(t) 数量(t) 数量(t) 数量(t) 数量(t) 数量(t) 数量(t)
岩手県 8 199.8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 275.8 10 475.6
宮城県 0 0 0 0 9 1,014.2 0 0 0 0 3 2,271.5 24 120.1 36 3,405.8
山形県 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 2.7 3 2.7
福島県 374 111,780.4 115 3,367.5 35 2,261.2 5 203.1 79 10,475.8 40 3,833.5 112 13,115.7 760 145,037.1
茨城県 20 2,380.1 0 0 0 0 0 0 2 925.8 0 0 2 226.9 24 3,532.8
栃木県 24 2,447.4 0 0 14 727.5 0(1) 0(66.6) 8 2,200.0 27 8,137.0 6 21.3 79 13,533.1
群馬県 0 0 0 0 6 545.8 1 127.0 5 513.9 0 0 0 0 12 1,186.7
千葉県 47 2,723.6 2 0.6 0 0 0 0 1 542.0 0 0 14 448.0 64 3,714.2
東京都 1 980.7 1 1.0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 981.7
神奈川県 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 2.9 3 2.9
新潟県 0 0 0 0 4 1,017.9 0 0 0 0 0 0 0 0 4 1,017.9
静岡県 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 8.6 1 8.6
合計 474 120,512.0 118 3,369.1 68 5,566.6 6 330.1 95 14,657.5 70 14,242.0 167 14,222.0 998 172,899.2

※栃木県の浄水発生土(工水)(1件、66.6t)は、上水と兼用の施設で発生したものであり、浄水発生土(上水)に含めた。

処理に向けた取り組みについて

指定廃棄物の処理は、県内の既存の廃棄物処理施設をできる限り活用し、指定廃棄物の処理を進めます。しかし、できる限り早期に処理するため、指定廃棄物が多量に発生し、保管がひっ迫している県においては、国が当該県内に必要な長期管理施設を確保します。現在、市町村長会議を開催するなど、地元の方々のご意見やご意向を十分に踏まえ、その確保に向けて取り組んでいます。その一方で、国による処理体制が整うまでの間は、ごみ焼却施設や浄水施設、下水処理施設、農林業施設の施設管理者などにやむを得ず一時的な保管をお願いせざるを得ない状況です。

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